Hey, DJ!〜ゆかりんの曲とDJ〜

これはゆかりっく Advent Calender 2021 7日目の記事です。

11/30にカレンダー見て枠埋まってないのかと思って酔った気分の赴くままに枠を取りました。

DJについて書くみたいです。

 

ゆかりんでDJといえばゆかりっくFESのDJモモえもんが記憶に残っています。
ゆかりんの楽曲とクラブミュージックを繋いでいく感じだった気がする。(記憶があいまい)結局誰だったんや…。

 

クラブミュージックのイベントというよりは、アニメ・声優オタクがわいわいしてるアニソンクラブイベント(通称アニクラ)的な見地からゆかりんの曲について語ってみたいと思います。というか、あまり一般のクラブイベントに行ったことがないので語りようがないというのが正直なところ。一回渋谷WOMBに中田ヤスタカのDJ目当てで見に行ったぐらい。

DJって何やってるの?

DJの役割はいろいろな曲を次々にかけ(て場を盛り上げ)ることです。
流れが良くなるように曲の順番を工夫してかけていきます。曲間をつなぐ際は極力スムーズにつながるように頑張ります、というか一番の腕の見せ所です。

DJを行うのに使うのがDJ機器。

DJ機器といえば円盤2つとつまみがたくさんある機械を想像する人が多いのではないでしょうか。
実は、あの円盤は滅多に使いません。スクラッチを行う場合に使いますが、アニクラでスクラッチをしてる人はあまり見かけません。D4DJというDJをテーマにしたブシロードのコンテンツではよく見ますが。
左右にプレーヤー、中央にミキサーという構成が一般的で、プレーヤーの数は少なくとも2つ、会場によってはレコードプレーヤーとCDJを両方備えている場合もあります。
大体はプレーヤーの再生ボタンとCUEボタンとテンポフェーダー、ミキサー部分のEQ、フェーダーで事足ります。曲を選ぶボタンは基本的にプレーヤー側、一体型だとミキサー側に付いていることもあります。

今回はPCDJ+rekordbox DJでやる場合について書きます。バイナル(レコードの音をそのまま利用する)以外は大体一緒のはず。

DJプレー前 - 曲の解析

曲をかける前にどこからかけ始めてどこでかけ終わるのかをあらかじめ決めておきます。


cue打ち


プレイしやすいように曲に目印(cue: キュー)を打ちます。前奏・間奏の始まりとか。


クオンタイズ


DJソフトでは拍にスナップしてくれる機能があり、これを使うと雑にcueを打つボタンを押しても綺麗に設定されます。但し、歌い出しがずれているところにcueを打ちたい場合はクオンタイズを解除しないといけません。半拍ならBPM2倍にする->cueを打つ->BPM1/2倍にするでも対応可能。

 

DJプレー中 - 選曲


次にかける曲を選びます。
場の雰囲気を読んで選曲する人もいますが、アニソンは尺が約1分半でVJさんとの連携もあるので、大体はセトリを組んでいると思います。
BPMが近い曲を選ぶのが基本です。キーが適したやつになっているとなお良いです。ハーモニックミキシングといいます。私はそこまで気にできません。BPM帯によってはかけられる曲が少なくなってしまうので。


BPM合わせ

 

カットイン(後述)でBPMをがらっと変えたいなら合わせなくても大丈夫。その他の場合は合わせます。


BPMフェーダ

ここを上下させることで手動で合わせます。
DJソフトでは変動幅を+6, +10, +16, WIDEから選べます。


Syncボタン


主でかかっている曲のBPMに合わせます。
BEAT Syncだと拍まで合わせてくれるので、DJが大分楽になります。
BPMを曲中に再度変える場合は、Sync解除後BPMフェーダをSyncしたBPMに一致させる必要があるので、あらかじめ+/-のうちSyncするBPM側の端に動かしておくと良いです。

 

KEY LOCK

BPMを変えていくと音程も変わっていきます。KEY LOCKを押すことでBPMを固定できます。

 

DJプレー中 - つなぎ


選曲時に今かけてる曲の終わりと次の曲の始まりを確認します(あるいは思い出す)。

つなぎはカットインかミックスに分かれます。


カットイン


一度に再生するチャンネルを切り替えます。曲のブレイク(音が一瞬途切れるポイント)やおわりで曲をスイッチする感覚。


ミックス


曲同士を同時にかけ、徐々に切り替えていきます。大体低音が重なってうるさいので、後の曲は最初EQで切っておき、EQの低音を入れ替えつつ前の曲の縦フェーダを下ろす、あるいは横フェーダーを後ろの曲側に倒すことでスムーズなつなぎができます。

 

曲の難しいところ

どんな曲にも個性があって、そのままだとうまくつながらない。だが、そこが面白いところ。

頭の部分

歌から始まる曲。少し歌ってから前奏っぽい感じで始まる。
永遠のひとつとかも入りのメロディーがそう。

泣く泣く落としてつなぐか、カットインではじめから流すか。

歌い出し

Aメロ1拍目、から前にはみ出る形で歌が始まる。ミックスで後の曲なら問題ありませんが、前の曲で2番の始まりが前に出ている場合、ここをうまく消さないと恥ずかしい。

歌いおわり

間奏に被る場合。永遠のひとつとか。大抵は問題ないです。最後の音が同じ、韻を踏んでる、全く違うのパターンがあって、音が近い方が1番の終わり->2番の終わりみたいな感じで飛ばしやすいです。

拍がずれる

サビに入る前等で一瞬間があることがある。その後、画面では2拍目を小節の頭として繋ぐ必要があります。地味に混乱します。

つなぎの工夫

ブレイクポイントをつくる

間奏が短かったり、なかったりする際はブレーキングのようなエフェクトを利用してカットインでふないだりします。

ジャンプ

OPで採用されている部分が2番だったり、曲構成が違う場合や、1番2番の終わりで間奏が違って2番の方がミックスに持って行きたい場合、好きな曲で盛り上がりを演出したくてCメロに飛ばしたい場合などさまざま。HOT CUEを設定し、タイミング良く押すことで飛ばせます。

ループ

間奏が短い時に特定区間を何度もループさせることでミックスしやすくします。ミックスにかける時間が長いときに、フェーダーを操作して次の曲をチラッとかけて戻したりするとかっこいいです。

リミックス

現場ではほぼどうしようもないですが、曲のアレンジを変えて曲の雰囲気を変えてノリやすくする、みたいな手も。原曲のDJよりリミックスのDJの方がノリやすいです。原曲はむずかしい…
cf.)SHINE

TV版を使う

tv sizeは尺を収めるために前奏短かったりするので、頭からかけたいけど手っ取り早く間奏は短くしたいときなどに。
cf.)永遠のひとつ

コンテクスト

アニソンの作品や曲名、歌っている人、といったリズム以外の要素で繋いでいくということを割と良くします。アニソンDJの面白さではありますが、BPMの整ったプレーのプラスアルファとして有効なのであって、意味的なつなぎにこだわりすぎて音楽的なつなぎがおろそかになるのはよくないです。加えて聴いている人々の知識量にも依存するので難しいです。両立できると最高ですが。

 

箱で聴きたいゆかりんの曲

私がDJとかやるスペースの良いスピーカーで音量バリバリで聴きたいゆかりんの曲を挙げます。

アジュールの実

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    螺旋の果実(2013)収録
    作詞: 松井五郎
    作曲・編曲: 田中隼人
    BPM: 125


曲の構成が大抵の曲と違いメロが1回しか出てこない。前奏・間奏・後奏がどれも長い。

I my me(堀江由衣 バニラソルト(2009)収録)とロングミックスできて楽しい。


Non-Stopping Train

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    十六夜の月、カナリアの恋。(2008)収録
    作詞・作曲: marhy 
    編曲: 川端良征
    BPM: 100


タイトルから感じる雰囲気と曲のギャップに驚く一曲。
前奏からAメロBメロでポロポロ鳴ってるのとサビへの入り、サビの四つ打ち感が好き。
間奏は16拍あるが、ボーカルが終わりに食い込んでいるので、間8拍をループするかボーカルのところはフェーダーかフィルターで抑える。

セカイノナミダ(結城アイラ(2008)収録)とミックスすると楽しい。


SUKI KIRAI

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    永遠のひとつ(2018)収録
    作詞・作曲・編曲: WABISABI 
    BPM: 120


はぁ、SUKI KIRAIちゃん…。

ナタリーさんの永遠のひとつのインタビューでも"ライブを意識せず挑戦した「SUKI KIRAI」", "ライブでは盛り上がりにくいかもしれないですけど(笑)"と書かれてしまっていて悲しい。こういう感じの曲が大好きなのでもっと出て欲しい。
WABISABIさん、今何されてるんだろうか…ウェブサイトも更新されてないし…

スキキライ…スキのところ、左右を入れ替えたトラックを用意して少しずらして横フェーダーカチカチすれば左右スキスキになるのでは…。


Sweet Trap

f:id:nagatatz:20211207233025p:plain    恋は天使のチャイムから(2018)収録
    作詞:SUMI
    作曲・編曲: YASUSHI WATANABE
    BPM: 128


作編曲のYASUSHI WATANABEさんはLe paradisも作編曲しててすごいなって。
Pink Pygmalion(あいことば。(2021)収録)もこの方。
初っ端から四つ打ちのベースとなるキックメインの入りがつよつよで好き。
前奏16拍はループが使える。
間奏16拍は頭の方でボーカル出ているので、中8拍をループさせる。


Never Let you go


    あいことば。(2021)収録
    作詞・作曲: RAM RIDER
    編曲: FILTER SYSTEM / RAM RIDER
    BPM: 80? 160?


最近の電子系はRAMさんみたいな感じになってるっぽい。
ビルドアップ(サビ前)の加速感が好き。そこからのドロップ(サビ)のうねる感じ。
ビルドアップはBPM160に感じるが、大体は80、というのがFuture Bassという印象。
ボイスチョップマシマシで音色をかわいくしたSekai-ichi Kawaii Future Bassが待たれる。Future Bass系、曲があまりないので、アニソン外からもってくるか、非EDMのバラードとつなぐことになってしまう。

ライブで聴きたい。

箱でかかってるゆかりんの曲

残念ながら、基本的にノンタイはあんまりかからないです。声優楽曲専門アニクラだとノンタイもかかるけど、ゆかりんの曲をかけてくれる人はそう多くない印象。
BPM高めの曲が流されがちなので、Fantastic futureとか秘密の扉からあいにきてがかかりがち。あとはなのはとか。

ゆかりんの曲を流すのはあなた、といった情勢。
    

DJに興味を持ったら

DJを聞いてみよう!

イベント

東京ならまずmograが挙げられます。定期的にやってる原曲系のアニソンインデックス、リミックス系のアニソンマトリックスがメイン。他のイベントについてはmograのカレンダーを見て探してみてください。お金と仲間を集めれば、自分でイベントを立てることもできます。

他にも箱は色々あります。
王国民DJの方もTwitterでは見かけるので、探してみてください。

ブシロードがD4DJ、バンダイナムコが電音部を立ち上げていて、クラブミュージックに近い音楽を出しているのですが、そこもDJイベント行っていたりします。D4DJだとライブ中にDJプレーが見られます。
リスアニ!がやってたリスアニ!ナイトとかmotsuさんやってるアニレヴとかもあったり、結構いろいろなレベルの人々がやってたりします。
昔はリアニメーションという野外DJイベントがあったんじゃ…2回ぐらいスタッフやってました。


 DJをやってみよう!

rekordboxを入れてみる

一番安いのは無料なのでとりあえず入れてみましょう。

rekordboxからUSBにエクスポートしたものを箱にあるCDJに挿すとあなたもDJになれます!手持ちのイヤホン/ヘッドホンをヘッドホンジャックに挿せるようにする必要があるかも。

ブースを借りる

最近はコロナで借りられなくなった気がします。あるけみ系列だと最近もやってるっぽいですね。

 

DJ機器を買う


DDJ-400がCDJ+DJMのボタン配置に近く、エントリーとしておすすめです。おうちでも気軽に楽しめるのでやってみては。
       

おすすめの曲

知らない曲でやるより、自分の好きな曲でやった方が楽しいと思います。初代ポケモンの最初の3匹でヒトカゲを選ぶと難易度が上がるように、BPM130付近のEDMとBPM190付近のロックでは難易度が違うので場合によっては頑張ってください。
ちゃんとcue打ってBPMが近い曲を丁寧に繋いでいれば聴けるDJにはなります。あとはセトリ内の展開力とか複雑な繋ぎのテクニックとか。私もよくわかっていない…。

おわりに

私がまだ中学生だった頃はMDで74-80分に収まるプレイリストを組んでいた(MDLP? Hi-MD? 知らない子ですね???)。MD買ってもらう前はカセットテープだったかもしれない。
そういう時代において、人々は皆DJだった(ほんとか?

今はプレイリストに入れ放題でシャッフルで聴くことが私は多いですね。プレイリストもあんまり組まないかも。

DJに触れる事で深く曲を味わえるはず。曲間の違いやそれぞれの曲が持つコンテクストを理解することで世界の解像度が深まる…気がしてます。

アニクラDJはとりあえずアニメを見てOP/EDを押さえろというのをTwitterで見たことある気がしますが、最近アニメ見る時間がないのか気力がないのか、ほとんど見られてないので今期のアニソンとか何もわからん…。のんのんのん…。

あんまり知り合いにアニクラDJ友達いないのでDJ呼んでください…。みんなで宴(川崎 月あかり夢てらすのみぃまグループが4半期に1回行っているパーティ。第一線のイベントの数々から代表者が出演するお祭り)を目指そう。

たぶん2年前と同じくしばらく記事書き続けると思うので、終わった頃にまた見に来てください。

 

なお、今回の記事についてDJと関連する原盤権の問題には触れてないけど、留意していただけると幸い。

 

明日は8日目。いのうえさんの「ゆかりさんとのはじめての出会い」です。2日目「ゆかり王国はじめての観光」の続編ですね。期待><